『ブラック学級づくり』(中村健一著)の読書記録

今回はブラックシリーズで有名な中村健一先生『ブラック学級づくり』についてまとめてみました。

作者紹介

中村 健一なかむら けんいち

1970年、父・奉文、母・なつ枝の長男として生まれる。
名前の由来は、健康第一。名前負けして胃腸が弱い。
酒税における高額納税者である。
キャッチコピーは「日本一のお笑い教師」。「笑い」と「フォロー」をいかした教育実践を行っている。しかし、この『ブラックシリーズ』でその真の姿、「腹黒」をカミングアウト。

引用”崩壊学級担任を救えるのは、同僚のあなただけ…”(https://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20210263

『ブラック学級づくり』では、学級崩壊を起こさないためにはどうすればよいかということを主軸に書かれており、いわゆるキラキラ実践と言われるような派手や目立つようなことは行っていません

当たり前のことを当たり前に、そして、策略と戦略を練って行うことで学級崩壊を防ぐ策を教えてくれます。

私もこの本をもとに学級づくりを行っており、学級が上手くいかないことは経験しましたが、教師の言うことを聞かなかったり、子どもな勝手な行動をしたりしてしまうような学級崩壊は起こったことはありません

また、本書のよいところは理論的なので初任者でも実践を行うことが容易だという点です。ただ、それに伴い準備と継続は必須ですが。

今回のブログでは本書を読んで私も大切にしていることをまとめてみました。箇条書きも多く見にくい点も多いと思いますが、ご容赦ください。

・戦わないことが最善の策

学級崩壊の予防に努める。もしも、崩壊したら対峙することは避ける

・子供に「先生」と認めさせる必要がある

→上司と考えるなら、機嫌がよく、自分を認めてくれるような人物が良い。

 怒鳴るのも月に一回程度。それ以上怒鳴っても効果が薄くなる。

・子供に心を許さない。距離をとる

→教師と児童で立場が違うことを理解する。

教師として、優しいだけでなく子供にきちんと方針を示し、その方針を貫徹するようにする。曲げないところは曲げない、ぶれさせない。

・片手にユーモア、片手に鞭を

→きちんと叱れない教師は嫌われる。学級には秩序が欲しいし、自分も守ってほしいはずだから。

厳しいだけのリーダーにはそっぽを向いてしまうから、楽しさの保証も忘れない

・子供をいじり笑いを起こす

→自分が笑いを起こそうとすると滑る確率も高い。

それならば、子どもの面白いところを見つけて、子どもに笑いを起こしてもらう。すると、子どもも活躍の場ができてくる。

・はじめを締めて、後を緩める

厳しさを先に持ってくる。厳しいところや許さないところを先に見せる。

先に緩めて自由にさせてから厳しくすると裏切られた気分になってしまう。

・怒鳴るのも策略のうち

怒鳴るのは私たちに与えられた最終兵器。ただ、怒鳴る頻度が多いと反感を買う。それに怒鳴る相手も選んでおく。

NGやんちゃなやつはプライドも高いし、拗ねてしまう。

女子は一度背を向けるとそのままの可能性もある。

発達障害はその子のダメなところがみんなに認知される可能性がある。いじめにもつながる。

これらの子は指導を入れるなら、個別にするかうまく流すようにする原則誰も怒鳴らない

怒鳴るなら

やんちゃにつられるようなやつをつぶしていく。

または、教師のことが大好きな子でこちらも全力でかわいがっている子にする。

・悪いからではなく、締め時だから叱る

学級経営の一環として位置付ける。

TOSSだと三日以内に叱る例がある。このように叱ることも戦略的に。また、叱る教師と言う態度も見せておく。

・戦略は点でなく、線で考えていく

→例えば、「叱る→成長する→ほめる」のようにフォローを忘れない。

 「叱るのは、ほめるためである」という意識をもって学級経営をする。

・勝てる勝負だけをする

勝てない勝負はしない。自分が見てないことで厳しく指導しても言い逃れができる。

そういう場では、あまり突き詰めての指導をしても仕方がない。なので、勝てる場面で指導をする。

なので、いじめ問題や暴力など勝てる場面で勝負する。勝負する際も他の子を味方につける

例えば、

「今の行為がいじめではないと思う人は立ちなさい」

それでも立ったら、

「じゃあ、今の行為がいじめでないと言うなら、どうしてなのか紙に書いてくれる?」

と詰める。

ほかの子には、

「今の行為がいじめだと思う人は、手を挙げてください」と促す。

・全員は無理だとあきらめる

→発達障害や忘れ物などどうしてもできない子がいる。

その子に対して叱っても効果が薄いので、それならば、そういうことが起きないように予防をしておく

例えば、保護者に連絡することや予め片づけておくなど配慮をしていく。

・授業が成り立っているのは、学級崩壊していない証拠

→それ以上多くを求めすぎない。まずは授業ができていればよい

・自分の授業スタイルを変えてしまう

→自分の授業のやり方で叱ることが多いなら、叱らないようなやり方に変える

グループ活動で問題があるなら一斉授業にしたり、一斉授業で立ち歩きが多いなら学び合いを増やしたりする。

・ほめるはタダ

→叱るという武器はリスクが伴うが、ほめるという武器はリスクもコストも0!

ほめるときは、連鎖的にほめていく。「〇〇さん姿勢がいいですね」「隣の〇〇さんもよくなったよ」

細かく褒めていく。こちらが指示を出したならそれはほめるチャンス

できたらほめていく。それをみてできた人はさらにほめる!

・クラスは最大多数の最大幸福

→やんちゃの2・3人は放っておく。

無関心層の6割をこちらに取り込めれば学級は安定する。

・学級づくりにおいてゲームは武器になる

→学級崩壊していると、そもそもゲームができない。ゲームを通じてルールを守ることを学ばせる

また、教師がルールであるという意識や教師の言葉に価値があると思わせていく。

そして、この先生は面白いなと思わせれば勝ちだし、子ども同士のつながりにもなる。

・学級で指導したことはかならずフォロー

→例えば、あいさつを自分から大きな声でと指導しているなら、

「大きな声でできているね」と価値づけ

・保護者対応はすぐに

→保護者からの問題を放置しておいても後々問題は大きくなってしまう。それならば早めに解決

電話を多用していこう。

また、保護者から問い合わせがあって対応するのは悪手。先手を打ってトラブルやケンカ、ケガなど心配なことはすぐに保護者に伝えよう。

・授業の空気を支配しよう

→授業の開始1分前には教室の前に立つ

そうするだけで最初の主導権はこちらが握ることができる。

・授業時間は守ろう

→時間を守るだけで子供の信頼は守ることができる。

言行一致にもつながる。授業時間を伸ばしたとしても子どもは聞いていない

・チェックさえすれば、子どもはさぼれないと思い込む

→ノートを書かせておいてチェックや評価をしなければどんどん楽な方に流れてしまう

そのうち、授業が成り立たなくなってしまう。

ノートを集めてチェックをする。不十分なノートはやり直しを命じる。

・崩壊学級の特徴を出さないように意識

①教室が汚い ②だらだら動く

この二つをまずは形からやっていく。

教室は掃除を徹底させることはもちろんだが、教師も子どもが帰った後に片づけをしておく。

並ぶのや行動するのは、目標時間を設定し、それを守らせるように行動する。

できなかったら叱って、できたらほめる。必ず、ほめて終われるようにしよう。

・いじめが起こらないように予防することが大切

いじめの芽を感じたならば、教師はそれを見逃さない。

「いじめは隣の人と机をくっつけない、ちょっと離すなんて小さなことから始まります。机を放すなんて卑怯なこと許せますか。許せないで

すよね!」

→相手を見て全体で指導できるならする。

できないなら、

「机を直してください。」から入って、上のことを言い、「そういう人がいました。」

「名前を言ってもよいですが、先生は同じ事はしないと信じるので言いません。」と指導。

・当たり前のことを当たり前にやらせる、凡事徹底!

→学級を成り立たせるために一番大切なことは「当たり前」のことを「当たり前」にさせること

たとえば、掃除。掃除だけ一生懸命やって、教室に帰ると授業はグチャグチャ。そんな クラスはあり得ない。

掃除を一生懸命やるクラスは、やはり良いクラスだ。他のことにも 全力で取り組むし、もちろん授業にも全力で取り組む。

逆に、掃除を適当にするクラスは、 教室でも適当に過ごす。授業も崩壊する。

だから、「当たり前」のことを「当たり前」にさせるのが大事。様々な合言葉を決めて「当たり前」を徹底している。

 

挨拶「挨拶は?」(教師)「自分から元気な声で」(子どもたち)

掃除「掃除は?」(教師)「もくもく・てきぱき・隅々と」(子どもたち全員で声を揃えて) :

給 食「準備は?」(教師) 「0分以内!」(子どもたち)

「感謝の心で?」(教師)「残菜0(ゼロ)!」(子どもたち)

教室移動「教室移動は?」(教師)「黙って、並んで!」(子どもたち)

 

何度も何度もくり返し言って確認する。特に4月は徹底してくり返す。 4月ほどではないが、2学期になっても、3学期になっても、何度も言わせる。子どもたちは忘れるもの。また、すぐに楽しようとサボる。だから、言い続けて徹底させる必要がある。

・フォロー(評価)を忘れない

何事もやりっ放しではダメ。子どもたちはやる気にならない。

→たとえば、掃除の後には次のように必ず確認する。

「全員、起立!掃除は?」(教師)「まずは、黙って!」(子どもたち全員)

「黙ってできた人、座る」(教師)

ウソをついて座る子もいる。だから、時には次のような話もする。

「先生はずっとは見てないからね。しゃべったのに座っている人もいるかも知れない。

でも、友達は知ってるからね。友達に嘘つきだと思われていいなら、座りなさい

こうやって、確認し、全員できていれば、褒める。また、クラスみんなで拍手してお祝いする。

→フォローと言っても、「ほめる」か「しかる」をすればいいだけ

・喧嘩の処理

泣いている子は相手にしない。泣き終わってから事情を確認する。

喧嘩の処理で授業をつぶさない。

いかがでしたか?

書かれていることは当たり前に思うことでも実践するとなると日頃から意識を高くして取り組むことが求められます。

私はこういった学習規律や叱る時の基準などはwordにまとめてプリントアウトしていつでも振り返れるよう普段使いのファイルに入れるようにしています。

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